配当金をチェックしていると時に非常に高額な配当金をしている銘柄に出くわすことがあります。
高額配当銘柄は果たして「買い」なのか?
それでは見ていきたいと思います。
上の表は2011年6月で半年以上も前のものですが、ご覧のように配当金は通常小数点以下○○ドルと少額のものが殆どです。
そのため1ドル以上の銘柄を見つけた時には「おっ!」という感じです。
中でも10ドル超ともなると極端に高額なので目立ちますよね。
上の表で言うとアメリカン・ファイナンシャル・グループの14.00ドルはダントツに大きいですよね。
1株保有するだけで14ドルも入るので0.1ドル配の銘柄で同じ額を得ようとすると140株も購入しなくてはなりません。
1株購入するだけで得られる配当金の額は大きな魅力ですね。
アメリカン・ファイナンシャル・グループの配当実績を見てみます。
2020年12月の2ドルを除いては0.45~0.50ドルで推移しています。
今回の14.0ドルは記念配当あるいは特別配当といった性格のものではないかと思われます。
仮に100株保有すれば1,400ドルの配当金を受け取れることになります。
当時のドル円相場がざっくり110円だったとすると税引前の配当金は円換算で1,400ドル×110円=154,000円です。
ここから税金を持っていかれますので0.717(0.9×79.685%、現地課税10%および所得税・住民税・復興所得税20.315%)を掛けると
154,000円×0.717=110,418円 手取りで約11万円になります。
問題は権利落ち後に株価がどう推移するかです。
通常権利落ち日には配当金に相当する程度の値下がりがあります。
前営業日から14ドルは安くなることを覚悟しておく必要があります。
その上で今後株価が上昇していくのかあるいは下落していくのかを見極めなければなりません。
株価が権利落ち後も値下がりすれば「惨敗」ということになってしまいますが、もしもその後購入時の価格に戻るとすればタダで配当金をもらったのと同じと考えることも出来ますね。そんなに都合よく行くのでしょうか?
アメリカン・ファイナンシャル・グループについて
アメリカン・ファイナンシャル・グループの株価は当時135ドル付近で推移していました。
100株購入しようとすると13,500ドル(110円換算で148万5千円)の資金が必要になります。
先ずは投資対象の概要を確認しなければなりません。
銘柄名からして金融関係のようですが何をしている会社なのでしょうか?
調べてみると保険持株会社で従業員数400名程度の損害保険会社のようですね。
日本で言うと損保ジャパンや東京海上日動火災保険といったところでしょうか。
特に問題もなさそうなので購入することにしたのですが・・・
案の定値下がりしてしまいましたね。
2021.6.4の終値は$140.29でしたが権利落後2021.6.7の終値は$119.77で実に$20を超える値下がりとなってしまいました。
配当金$14.0を受取っても大赤字ですから売却せずこのまま保有し続けるほかありません。その上配当金には税金が掛かりますから特定口座なら概算で$8.94、NISA口座でも$12.6しか受取れませんので短期で売却するのは不利ですね。
最終的に53株まで買い進め2021.6.17に実際に受け取った配当金は$532.16でした。
2021.6.7以降も毎月とまではいきませんが安定的に配当金を出し続けてくれていますので長期保有するには良好な銘柄となっています。
気になる株価ですが2年のスパンでみると右肩上がりの傾向が続いていますので問題なく推移していると言えるのではないでしょうか。
ただし、これらはあくまで過去の実績であり今後を保証するものではありませんので購入時には十分な検討が必要ですね。
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